海渦, 2018, 砂, 石川県七尾市能登島
石渦, 2020, 小石, 長野県南佐久郡南相木村

「海渦」

 乾いた砂や小石で描かれる渦の紋様は、放出と求心による「永遠の循環」を象徴する。この渦は、縄文土器の幾つかが儀式による人為的な破損をもって出土するように、自然の波や風化、人為的な行為によって破壊されることで完結する。これらは、人に穀物をもたらしたオオゲツヒメと、それを殺したスサノヲの神話を再現している。
 2015年より、各地でこれらの様子を写真、あるいは映像にて記録している。これまでに新潟、茨城、石川、神奈川、長野県などの海岸や岩場などで収集を行った。